ZeemoteというBluetoothデバイスご存じでしょうか?
スマートフォンを利用してヘッドマウントディスプレイにした時の、一つの問題は画面をタッチするのが非常に難しいということです。操作するたびに、スマートフォンをタオバイザーから取り出すのは非常に面倒です。
このため、Google Cardboardでは、磁石がゴーグルの左側についており、スクロールダウンすると、磁場の変化を端末側で検知する仕組みを採用しました。複雑な事はできませんですが、OKボタンの代わりや、状況によってはキャンセルボタンの代わりになるなど、工夫次第で色々と操作が可能になります。非常に面白い仕組みなのですが、端末によって磁場の検知能力が違うため、機種依存が発生しています。
タオバイザーでも同じように、マグネットによる仕組みを用意したのですが、動かない端末が沢山あるので、なんとかならないかとずっと気になっていました。何かいい物はないかと会社をあさっていたら、Zeemoteを発見し!これだ!という事で、Zeemoteの検証を始めました。
Zeemoteとは
Zeemoteは、株式会社アプリックスのグループ会社の、Zeemote Technology Incが開発した携帯電話用のゲームコントローラーです。
正確にはZeemote JS1です。
主要リンク
さて、このZeemoteですが、残念ながら販売を終了したようです。Amazonで検索してみると、6270円と大変な価格になっています。7850円というサイトも見つけました。定価は3480円、販売価格は、1000円代であったり500円という時もあったようです。基本的に開発者を増やすためにイベントで配布していたぐらいなので、普及させる事が前提で、価格は多分あまり関係なかったのでしょう。
既に売ってない物に対して対応してどうするの?という感じなのですが、なければ作ればいいとまでは言いませんが、世界中探せば同じようなデバイスがあるかもしれませんし、もしかしたらアプリックスさんが再度販売を開始するかもしれない、ぶっちゃけると、結構かっこよくて見栄えもするし手もとにあったので、なんか気づきがあるかもしれないしやってみた!
かなりの数が流通しましたので、古くからアンドロイドをやっている人は持っています。TwitterやFacebookで聞いてみたら気軽にも入手できるかもと自己フォローです
ちなみに、タオバイザーとの連携では、Google PlayにあるZeemoteアプリは使用しません。また、ZeemoteはSDKが用意されていますが、そういったものは、使用していません。
接続方法
Zeemoteは普通のBluetooth機器です。アンドロイドの設定画面から簡単に設定ができます。特に説明する事はありません。
外観とボタン
操作用のジョイスティックとボタンです。
上から、B,A,Cという名前のボタンで、ちょっと違和感あるのですが、すぐになれます。
3種類のモード
起動モードは、以下の3種類あり、一度設定した後は、通常の電源ボタンだけで前のモードを覚えているので1回すれば終わりです。
ジョイスティックモード (使いません) |
Cボタンを押しながら電源ボタンを3秒 青→オレンジの点灯 |
ポインタモード (マウスみたいに使う) |
Aボタンを押しながら電源ボタンを3秒 青→青→オレンジの点灯 |
キーパッドモード (キーボードみたいに使う) |
Bボタンを押しながら電源ボタンを3秒 オレンジ→オレンジ→青の点灯 |
ジョイスティックモード
Zeemote SDKを利用して作成したアプリで使用するためのモードです。Zeemoteを最大限に生かした利用方法ができますが、色々な動作を考えるのであれば、Leapとかモーション認識とか音声認識とか色々と対抗馬がでてきます。必要最低限の基本操作対応を考えているので、今回は対象外です。(そもそもSDKのサポートは終わっているのかいないのかも未調査)
ポインタモード
マウスのような操作をするモードです。
Aボタン | 右マウスボタン |
Bボタン | 右マウスボタン |
Cボタン | 中央マウスボタン |
ジョイスティック | マウスポインタの移動 |
もちろん、タオバイザー関係なく、このモードで接続すると、アンドロイドの操作をZeemoteでできるようになります。アンドロイドにBluetoothマウスを接続した感じだと考えてもらえればいいと思います。
画面には矢印カーソルが出現します。下記画面の「その他」の所にカーソルがみえますが、この状態で、Aボタン、Bボタン、Cボタンを押すと、選択決定となり「その他」の中に移動します。
タオバイザーホームを起動すると以下のような、矢印が表示されます。
サイドバイサイドの画面なので、矢印は右画面に1個左画面に1個の計2個表示されるといいのですが、何もしていないので1個のみ表示されます。
タオバイザーホームで使う場合は、このカーソルは無視してください。移動は頭を動かして操作します(そうしないとヘッドマウント自体否定しまう事になりますので…)
キーパッドモード
キーボードのような操作をするモードです。
Aボタン | ENTERキー |
Bボタン | |
Cボタン | ESCキー |
Dボタン | F1キー |
Bボタン+左上 | F2キー |
Bボタン+右上 | F3キー |
Bボタン+左下 | F4キー |
Bボタン+右下 | 上下左右の方向キー |
ジョイスティック |
タオバイザー関係なく、アンドロイドにキーボードを接続した状態です。
ポインタモードとは異なり、矢印は出現しません。
下の画像のように、CYAN色のカーソルを、ジョイスティックで上下に動かしAボタンで選択確定、Cボタンが戻るの動作をするので、簡単な操作をすることが可能です。
タオバイザ&Zeemote
勢いでZeemoteを対応させましたが、基本的に普通に送られてくるイベントを拾って処理をしているので、タオバイザーホームアプリの変更もあまりすることなく対応ができてしまいました。
キーパッドモードも、ポインタモード両方とも、Aボタンで選択(マグネットをスライドダウン)、Cボタンで「バックボタン」と同じ動作をさせるようにしました。
2つのモードに今回対応したわけですが、Zeemoteとタオバイザーホームアプリを組み合わせる場合、画面に矢印ポインターが出てきてもしかたがないですので、キーパッドモードで使用したほうが良いと思ってます。
頭に固定するバンドがないタオバイザーでは、Zeemoteとタオバイザーを一緒に持つ必要がありますが、手に持つのも右手でも左手でもOKです。また元々タオバイザーは軽いので、片手で持っても十分です。
イベントなどで、体験したもらう時は、「磁石を…」という説明をするのが大変だったりします。この方が視覚的にもわかりやすいのかなと思ってます。またイベントなどでは、登壇しての発表などもあります。そんな時は、ZemmoteをPCと接続してパワーポイントおくり機器とするのも便利です。
ということで、没入感を増やすための、色々な入力デバイスは色んな方が実験していますが、シンプルな選択、戻るぐらいの操作であれば、このようなデバイスがいいのではないかと思っています。